サイバーセキュリティ産業

オーストラリアのサイバーセキュリティ産業は短期間に大きな発展を遂げており、需要は留まることなく拡大しています。

2020年に国内・国際プロバイダーのサイバーセキュリティに約56億豪ドルを費やし、この数字は2024年までに76億豪ドルにまで増加すると予想されています。

ローカルセクターの収益は2017年から8億豪ドル増加し、2021年は推定36億豪ドルに達しました。中小企業はオーストラリアにおけるサイバーセクターの収益の約4分の1を生み出し、残りはSIer、中堅ベンダー、防衛請負業者などに向けられ、総付加価値額(GVA)は、初めて23億豪ドルに達すると予測されています。

オーストラリア政府は、サイバーセキュリティをオーストラリア経済の長期的展望に不可欠とされる6つの産業分野の1つに挙げています。国際電気通信連合(ITA)のサイバー指数によると、オーストラリアは、サイバーセキュリティに取り組んでいる国として世界7位にランク付けされています。

国内では、多くの公共・民間企業がIT資産を適切かつ包括的に保護するためのサイバーセキュリティサービスに対する強い需要があります。この傾向は今後10年間でアウトソーシングセキュリティベンダーへの依存度がさらに高まることが予想されています。

現在サイバーセキュリティセクターの約43%が製品やサービスを輸出しており、オーストラリアの強力なサイバー技術力と能力を示しています。同時に多くのバリューチェーンが他国のデジタルセキュリティに依存しており、米・英セキュリティと強固な関係も築いています。またインド、日本などの信頼できるパートナーとの貿易やR&Dでの結びつきは、今後の両国評判を高めることになるでしょう。